バンコクでは乾季(12月〜3月頃)になると、毎年のようにPM2.5による大気汚染が話題になります。「今日は外出しても大丈夫?」「洗濯物は外に干していい?」「子どもへの影響は?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事ではバンコク在住者が知っておくべきPM2.5の危険性と、毎日できる現実的な対策方法をご紹介します。特に、乾季の大気汚染を数値で管理できるアプリ「AirVisual」の活用方法を中心に解説します。
PM2.5の危険性とは?

大気汚染がひどいバンコクの朝の様子
バンコクの乾季に話題になるPM2.5ですが、「具体的に何が危険なのか?」を正しく理解している人は意外と多くありません。PM2.5が問題視される最大の理由は、粒子が非常に小さいことです。直径2.5マイクロメートル以下というサイズは、髪の毛の太さの約30分の1程度。この小ささゆえに、体の奥深くまで入り込む可能性があります。
肺の奥まで到達する
通常のホコリ(PM10)は、鼻や喉である程度キャッチされます。しかしPM2.5は、「気管支」「肺胞」まで到達します。これにより、炎症が起こりやすくなり、咳、喉の違和感、喘息の悪化などの症状が出ることがあります。
血管の中に入る可能性がある
さらに問題なのは、PM2.5の一部が血流に入り込む可能性があることです。体内に入ると、「血管の炎症」「動脈硬化の促進」「血液の凝固傾向の増加」などが起こると考えられています。これが心筋梗塞や脳梗塞のリスクと関連すると言われる理由です。
特に注意すべき人は、「小さな子ども(肺が発達途中)」「高齢者の方」「心疾患・呼吸器疾患を持つ方」「妊婦の方」です。これらの方は、AQI(大気質指数)が100を超えたあたりから注意を始めるのが安心です。
PM2.5対策で最も重要なのは「毎日の数値チェック」
「今日はなんとなく空が白いからマスクをしようかな…」このような感覚的な判断ではなく、数値で判断することが最も重要です。そのときに便利なのが、AQI(大気質指数)をチェックできるアプリです。さまざまなアプリがありますが、総合的に最も使いやすいのがAirVisual(IQAir) です。
AirVisualがおすすめな理由
- 日本語表示で見やすい
- US AQI基準で直感的に判断できる
- バンコクはもちろん、タイ全土・他国の情報も確認できる
- AQIが一定値を超えると通知するアラート機能がある
AirVisual以外にもMy AQI Air、Thailand Air、Air4Thai、Air Qualityなどのアプリも利用しましたが、言語がタイ語しかない、アプリ内で広告がでる、操作がやや分かりづらいといった点から、日常的に使うアプリとしてはAirVisualが最も使いやすいでしょう。
アプリのインストール方法
App StoreまたはGoogle Play で「AirVisual」と検索、または以下のリンクからアプリをダウンロードしてください。
AQIを測定したい地域を複数設定できます。
計測時点のスクンビット周辺は「普通」レベル
計測時点のパタヤ周辺は「良好」レベル
計測時点のチェンマイ周辺は「健康に良くない」レベル
AQIの見方(US基準)
バンコクの乾季では、100〜200がよく見られる範囲です。
| AQI | 色 | 健康影響の目安 |
|---|---|---|
| 0–50 | 緑 | 良好 |
| 51–100 | 黄 | 普通 |
| 101–150 | 橙 | 敏感な人に影響 |
| 151–200 | 赤 | 不健康 |
| 201–300 | 紫 | 非常に不健康 |
| 301以上 | 茶 | 危険 |
PM2.5の具体的な対策方法
AQI(大気質指数)の数値が高い場合は、状況に応じた対策を取ることが重要です。
外出時は高性能マスクを着用する
AQIが100を超える場合は注意、150以上であれば対策強化が目安です。外出時は、PM2.5対応マスク、N95マスク、KN95マスクなどの高性能マスクを着用しましょう。一般的な布マスクでは、PM2.5を十分に防ぐことはできません。顔にしっかり密着するタイプを選ぶことが大切です。
不要な外出や屋外運動を控える
AQIが高い日は、長時間の外出、屋外でのランニングやスポーツ、子どもの長時間の外遊びはできるだけ控えましょう。特に心疾患や呼吸器疾患のある方、小さな子どもや高齢者は注意が必要です。
室内では空気清浄機を活用する
PM2.5対策の中心となるのが、HEPAフィルター付き空気清浄機です。乾季のピーク時は、窓を閉めた状態で24時間運転で使用することで、室内のPM2.5濃度を大きく下げることができます。
こまめな掃除で再飛散を防ぐ
PM2.5は床や家具の表面に沈着します。そのままにしておくと、歩いたときに再び舞い上がることがあります。HEPAフィルター付き掃除機、水拭きモップやウェットシートを使って、定期的に掃除を行う事も効果的です。逆に乾いたほうきやドライモップは、かえって粉じんを舞い上げる可能性があるため注意が必要です。
AQIが高い日は換気を控える
AQIの数値が高い日は、窓を開けての換気は控えましょう。特に朝はPM2.5が高くなりやすい傾向があります。換気をする場合は、午後に数値が下がっていることを確認してから、短時間で行うのがおすすめです。
















